連日、韓国の旅客船事故の報道に接しています。
まずは、謹んでお亡くなりになられた方のご冥福と少しでも多くの方の生存ないし身元が分かるよう、お祈りいたします。

映像や救助された方の証言を合わせると、
とりわけ、船長をはじめとする甲板部の船舶職員が職務を全うしていなかった気がします。

これらの方の責務等を定めたものに日本では、船員法があります。
船員法は、船員の資格要件・訓練を国際的な統一基準で定めているSTCW条約に端を発します。
批准した国は国内法に溶け込ませ、国際航海をする船舶については必ず、
そして、国内海域のみを航行する船舶については、条約に国内事情を加味し、内容を規定しています。
韓国も批准しています。

日本の船員法には、船長の在船義務があり、人命救助義務があります。
さらに旅客船は貨物船に比べ、多くの人命を預かる訳ですから、当然、厳しい訓練要件が課されています。
危機管理、旅客安全、群集管理訓練・・・

なお、島々間を航行するときは、船長が操舵室に昇橋し、操船指揮を執るのは当たり前ですが、それがされていなかったことは驚きです。

映像で拝見する限り、アバンダン(棄船)する際に用いる、膨張式救命いかだは1基しか展帳されていません。
傾きだした時点で船長がアバンダンを決断し、航海士・旅客部をして非常招集場所に旅客を誘導し、膨張式救命いかだを用いて退船していれば、大惨事には至らなかったものと思われます。

今回の事故は、様々な複合要因が組み合わさって発生してしまったと考えられます。
運航会社の安全管理体制はどうであったか、船側の非常配置体制はどうであったか、船舶の自己復元性に影響を及ぼす貨物の積載量・積みつけ・セキュアリング(固縛)は確かであったか、韓国海事当局の検査は妥当であったかなど、船長等の乗組員に焦点をあてるだけでなく、様々な観点からの事故究明が望まれます。






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